「夢がいる処」 より 柏木麻里 1 夢の門 夢にはからだはつれてゆけません 2 閾 はなれてごらん からだは わたしを 皮と風景に分離させようとするから わたしは わすれる 3 からだがわたしを抱き締めている力 から 出て 歩いてゆく 方角は みえないからだのつくっている 夢